墓ゾンビ

帰ってる間にお墓参りにいったのな。母と。
墓地って久しぶりに行って気づいたんだけど、
あれ道が格子状になっててさ、
お墓もぎっちぎちにあるから道も狭くてな、
で、墓地って野武士っていうか家なき子っていうか
ホームレスのおっちゃんが供え物あさりかなんかしらんけどいんのな、
いや、全国的にはどうかしんないけどうちの近くにはいんのな、
34度超えたとか超えないとかで暑くてなー、
おっちゃんがうろーうろーってすんだけどそれがほんとゾンビみたいで、
で、ほんとに供え物狙いか?ってくらい同じとこうろうろしてたりすんだけど、
道が格子状だったりとかで
ほんとにこれファミコンなんじゃないか?って思ったわ。


ふーん、あれ?今って、こういうゲーム?となって
おっちゃんもすげーゾンビだなー、と思ってたんだけど
母ががっちり怖がっちゃってて、
帰るときに墓地内の道でゾンビのおじさんと鉢合わせたんだけど、
ちょっと横に逃げるとこがあったんでそっちに入ろうとしたら
ゾンビのおじさんが
「…すいません。」
っていうのな。
いや、そっちに入ろうとする前くらいにすでに「…すいません。」って言ったんだわ。
それがなんていうか
ほんとに存在してすいません的な感触だったんで、
おもしろいっつうかあーなんかすげーわなーとしか言いようがないすいませんで、
このすいませんはすげーなー、とか思ってたら
後ろにいた母がものすごいびっくりしてたみたいで
おれの靴をギュッ!!とふんで
おれはそのまま進もうとしたら靴がビリッ!!ってなって
靴がビリビリに破けたわ。


墓に行ったらゾンビがいて靴がビリビリに。
墓参りも最初気乗りがしなくて「大丈夫、一時間もかからんから」と母に促されて、
で、行ってみたらこういうすごいのがほんとに一時間もかからんかったんがすごいわ。


靴がビリビリに、っていうのが今でも信じられん。