ぬすかー君と打ち合わせをしていて
今仮装大賞が最高にきてる、とか、
ひもを引いたら人が地下室に落ちる仕組みはどう実現しよう、とか
毎度毎度の適当なことを喋っていて
そういえば最近歴史が好きで、という話をしたときに
明らかにポツンと浮いた。


2m上空から
いや、あれだよ、おっさんがファミコンやるようなもんだよ、
とへらへら薄ら笑いを浮かべながら地上に着地しようと思ったが
残念なことにおれはまじだ。


司馬遼太郎の小説もおもしろいが古道を歩く系のほうがおもしろくて
多分そっちのほうが歴史度が高いということなんだろうが
(ちなみに中高と日本史をとったことはないので基礎的な知識は不足してます)
いやあおもしろいのだ、司馬遼太郎が砂鉄の道を歩くのがおもしろいのだ。


だってあれだ。
砂鉄からの製鉄は古来より朝鮮から島根に伝わって
ヤマタノオロチ伝説が生まれたりして
色々洗練を経てたたら場というものができるんだが
(この偉そうに語ってる感じはもう穴があったらというのは自覚してるが
 語らないと次へ進めないので辛抱の程を)
それでもやっぱり錬金術しかり
砂から鉄ができるというのはやっぱり呪術的祭祀的な意味合いを帯びるみたいで
といっても毎回たたら場のムラゲ達が「ええ〜!?まじでこれからこれが!?」
みたいなことを言ってたらそれはそれで可笑しいが
とにかくあれだよ砂鉄を1200度くらいで煮ないといけないんだよ、
鉄を沸騰させないといけないんだけどそんなの木炭しかない時代に大変だよ、
それこそ神仏に頼らんといけない話で
当然ここにも神様がいて
金屋子神というんだが(字はちがってるかも)
この神さまっていうのが死体が大好きだっていうんで
鉄が沸騰しないときには
部屋の四隅に死体をぶら下げて鉄をガンガン沸かそうとしてたらしい。
ひえ〜!
おもしろ!
やっぱりひえ〜!
となってほらもうおもしろいんですよ!ほらさ。


そんでまた司馬遼太郎のテクストも大分キてて
「たたら場の言葉がまた、いい。」
と「いい」の前に完全に良い湯加減状態の「、」のタメがあって
ああこの人昇天しちゃったなあ
あちら側を覗いちゃったなあ
という状態が可笑しくてまた、イイ!のである。


ちなみに「、いい」言葉の例として挙げられているのが
鉄を沸かす作業の単位として4日間を「一代(ひとよ)」と言うこと。
たしかにスケールのでかさに打ち震えるのでシバリョウは間違ってない。