おもしろ撮影のために石川くんとうろうろ。
あれやこれや。
最初に面白かったことが慣れてくる。
煮詰まってくる。
分からなくなる。
打ち合わせを挟んで撮影しまた打ち合わせ。
唐突にエレベーターに挟まれる。
思わず「やめてー!」と声が出る。
石川が腹抱えて笑っている。
結局こういうのが一番おもしろいのか、と
帰って部屋の角に座って天井を見つめながら悩んでいる。
回想されるおれの「やめてー!」
うん、おもしろいかもしんないな。
と思っているところにお湯が沸く。
北海道土産のウニスープを作る。
お、20人前も入ってていいな、と買ったものだが
スープの素など仕事関係の人に渡していいものか悩み、
(気が向いたときにオフィスでなめろ、と言えばよかったのか)
結局いいなと思った自分の土産にすることにしたのだ。
楽しみであった。
不味かった。
誰かにあげなくてよかった、としみじみ不味い。
不滋味というか。
残るは19人分のスープである。
どうしたものだろう。
オフィスでなめろ、と書いて思い出したが
以前市井の人々の工夫を調べていたときに
ある人はオフィスの机に煮干しを入れてぽりぽり食べていた。
何でも怒られたときにすぐカルシウムをとれるように、ということだそうだ。
そうだ、ウニにも何か効能があるかもしれないな、と思い立った。


思い立ったが何もせず。
ホームランって打ったらきもちええんやろか。
重かったり痛かったりするんやないやろか。
そんなことを考えている。