唐突に、しぎゃーびー。という言葉が思いうかぶ。
なんだろうと思うとおぼっちゃまくんである。


おぼっちゃまくんがよくしぎゃーびーと叫んでいたのだ。
思い当たるとちゃま(敬愛を込めてこう呼ばせていただく)のエピソードが次々喚起する。


おうわさはかねがね、と挨拶されたおぼっちゃまくん
金ならあるばい!と言い放つ。
金がねーのはあっち!と後ろ半身裸の子どもを指差して、
金ならあるばい!と言い放つ。


そのさまに音を当てるなら、本当にピシャリ。というのがふさわしく、
ピシャリと金がある、と言うおぼっちゃまくんを思い出しては悦に入る。


というのも未だにおれはお金との距離感が分からない。
平たくいえば、ない、ということなのかもしれないけれど、
(絶対にそうだと言われそうだけれども)
その「ないない」と言ってる感じとはまた違うのである。


ないかもしんないなあ、と思いながら家を出る。
玄関が暗く靴が分からないのでお札を燃やす。
ほうら明るくなったろう、と独り言を頭に思い浮かべて
お金ないのかなあ、と飯屋にサバを食いに行く。


鼻をほじれば黒真珠。
リメンバー・ザ・パールハーバー
話が変わってきたりもする。