酔っていた。
めっきり酒を飲まなくなった私は、ビール三杯で酩酊状態にあった。
家に着いても収まらず仕事にならなかった。
遠くで号砲のような音がしていたが
それが花火によるものなのか雷の轟きなのかもわからなかった。
今日は隅田川の花火ではなかったか、いやそれにしては遠いか。
耳を澄ますと犬の遠吠えも聞こえた。
ワオーン。
いや、しかし、犬の遠吠えだと思ったそれは
私のひり出した屁であることくらいはすぐにわかったのであり
裏を返せば自分の屁くらいしか信じられる存在がなかったのがその時だ。
昨日の屁を解説する夜11時。