家の前に喫茶店があって2年ぶりくらいに入った。
最近の話。


中は沼だった。


この沼描写はがんばらないと書けないのでまた今度。
いや、がんばろうか。


カランコロンカラン♪といいそうなドアを開けると
お客さんが一斉にこっちを見たのだが
そんなことは関係ないくらい中は沼だった。


長いすにスポーツ新聞をかぶったおっさんが寝てる。
ぐがーぐがーいびきをかいている。


入り口そばにはインベーダーゲームの机があって
還暦を迎えた水商売のおばさんがゲームに熱中している。
本当にピコピコいっている。


普通のおばさんもいる。
でもずっとぶつぶつ言っている。


店主であるおばさんと常連らしきまたおばさんが
ごにょごにょ喋っている奥が異様にうすぐらい。
黄泉の国のよう。


沼だ!
ここは沼だ!と感動した昼下がり。


飯はうまい。
前回入ったときは
パン食べるー?と食後にパンをくれたのを思い出した。
飯食ったあとのパンはぽそぽそしてたがうれしかった。


小さい女の子が泣きながら入ってきた。
一緒にいたお父さんはムッとして何も言わない。
女の子は店主のお孫さんらしくて
パパとママがけんかしてママが泣いちゃってパパがおばあちゃんのとこに行けって
と何度も繰り返していたので状況は飲み込めた。


パパは何にも言わないでまた家に戻っていった。
女の子は店主と常連の間に座ってずっと泣き喚いていたが
パパとママの話から次第に
牛乳、牛乳、と喚く文言が牛乳中心になってきて
店主がはい牛乳、と
差し出した牛乳が入ったガラスのコップを両手に持って
ガンとやり、
その瞬間に常連のおばさんが
でもほんとにそんなものよ、そんなことばっかりよ。
と言っていたのが何かすごい瞬間だった。


喫茶濃度が高すぎるだろう!
とおれは怒ってもよかったんじゃないか。